応募する前に必ずチェックしたい「地雷求人」の見分け方
- はじめに:40代での転職の成功とは?
- 1. エージェントが強く勧めるのに、年収が大幅に下がる求人
- 2. 採用予定人数がやたらと多い求人
- 3. 「未経験歓迎」「未経験から年収1000万円」などの夢のような文言
- 4. 求められるスキルが明らかに初歩的すぎる
- 5. 「異業種出身の社員が活躍中!」を強調する求人
- 6. 「とにかくやる気さえあればOK」「学歴・経歴不問」と強調する求人
- 7. 固定給が異常に低く、インセンティブ頼みの給与構造
- 8. 「初月から活躍できる!」「すぐに結果が出る」と短期成果を煽る
- 9. 「風通しが良い」「フラットな職場」など抽象的な表現ばかりの求人
- 10. 求人票に「伝えるべき情報」がごっそり抜けている求人
- まとめ:悪い求人を見抜いた上で、良い求人を探そう
はじめに:40代での転職の成功とは?
「転職に成功したい」と誰もが思いますが、40代における“転職成功”の定義は人によって異なります。ただし、次のような条件が満たされていると、多くの40代が「転職して本当によかった」と感じています。
- 年収がアップした(または下がらずに維持できた)
- 勤務地が固定され、転勤の不安がない
- 福利厚生がしっかりしており、将来も安心
- 職場の人間関係が良好で、ストレスが少ない
- 残業が少なく、適正な労働時間で働ける
- 通勤時間が短くなり、生活の質が向上した
- 自分が本当にやりたかった仕事に就けた
40代の転職は、「ただ採用されれば良い」ではなく、今後10〜20年の人生を左右する重要な転機です。だからこそ、目先の条件だけで飛びつくのではなく、自分にとっての“転職成功”を明確にした上で、それを妨げるような地雷求人を見極める目を持つことが重要です。
この記事では、そんな40代の営業職が「応募前に避けるべき求人の特徴」を10個に整理してご紹介します。ぜひ、転職活動の参考にしてください。
1. エージェントが強く勧めるのに、年収が大幅に下がる求人
転職エージェントが「あなたにぴったりです」「ぜひ会ってみてください」と熱心に勧めてくる求人でも、年収提示が今より100万円以上も下がっているような案件には注意が必要です。
成果報酬型で安定性がない、評価制度が整っていない、若手前提の給与テーブルなどのリスクがあります。また、エージェントが成果報酬目的で紹介してくる可能性もあります。
エージェントの言葉に流されず、求人票と自分の市場価値を冷静に比較する目を持ちましょう。
2. 採用予定人数がやたらと多い求人
「営業職:10名以上募集」「全国で20名の大量採用」など、大量採用をうたう求人は、勢いがあるように見えますが、極端な離職率や場当たり的な採用の可能性も。こういう求人は割とよく見かけますが、離職率は公開していない場合もあります。また、大量募集ということは採用後に「使える人とそうでない人」を振り分けられる可能性もあります。自分の得意なスタイルが生かしづらい職場だと使えない人に振り分けられる可能性もあります。そうならないためにも職務内容や求められる営業スタイルなどは良くチェックしたほうが良いと思います。
毎月同じ内容で募集している企業や、応募から内定までが異常に早い企業は、教育体制が整っておらず、40代の経験が活かせないことも多いです。
3. 「未経験歓迎」「未経験から年収1000万円」などの夢のような文言
「未経験OK」「年収1000万も可能」など、魅力的な文言が並ぶ求人には要注意。多くの場合、歩合頼み・過酷な飛び込み営業・サポートなしといった実態があります。若いうちは歩合制は、一攫千金と浜では言いませんが、場合によっては魅力的に映る場合もあります。またそれが得意な方もいらっしゃると思います。実際、それで年収1000万円という方もいるので。
ですが、40代で始めて転職を考える方が求める働き方は、恐らくそうではないと思います。
- 安定した収入
- 再現性のあるスキルが発揮できること
ご自身の現状と求める働き方をしっかり認識して挑みましょう。
4. 求められるスキルが明らかに初歩的すぎる
「PCの基本操作」「ビジネスマナーがあればOK」といった求人は、スキルを軽視している可能性あり。仕事内容が単調、評価されにくい、若手ばかりの環境などが想定されます。
こういう場合は、営業職に当てはめた場合、「軒数をこなすことを求められる」場合が多いと思われます。1軒1軒の顧客にじっくり取り組み数字を作ってきた方にはかなりのハードワークになることが予想されます。また、「軒数をこなす=1軒の取り組みが希薄になる」ことにもなり、スキルよりもパワフルに動ける体力が求められる場合もあります。
自身のスキルを発揮するまでもなく、仕事に追われる姿が想像できてしまうので良いイメージが湧きにくい求人は見極めが必要です。
5. 「異業種出身の社員が活躍中!」を強調する求人
「元飲食スタッフも今やトップ営業!」というような表現が目立つ求人では、営業経験や業界知識を重視しない文化である可能性があります。もちろんご自身が関連性のある職種であれば、活躍できる可能性はあります。ご自身が全くの異業種からその言葉を信じて参戦するのは個人的にはあまりお勧めしません。実際採用側も異業種から受け入れるなら20代~30代前半の若い人を採用したいはずです。
よほどお持ちのスキルがその会社にフィットしていないと、40代としての価値が発揮されにくいかもしれません。
6. 「とにかくやる気さえあればOK」「学歴・経歴不問」と強調する求人
「やる気重視」は聞こえは良いですが、評価制度が曖昧で属人的なマネジメントが行われている可能性も。特に「年齢不問・学歴不問・経験不問」がセットの場合は注意が必要です。
こういう場合、「管理者・上司の言うことが絶対」というような取り合えずいうことを聞いておけば成り立つという仕事ではないかと予想されます。40代営業職で転職を考える方は、言われたことだけをやってきた方ではないと思います。ご自身の考えで行動し、実績を上げてきた方だと思います。
そういった実績や能力を正当に評価してもらえる環境かどうか、見極めが重要です。
7. 固定給が異常に低く、インセンティブ頼みの給与構造
「固定給20万円+インセンティブ」などの求人は、生活が不安定になりがちです。家族がいる40代にはリスクが高く、固定給で生活が成り立つかの確認が必須です。もともとインセンティブ重視の営業をこなしてきた方は苦にならないと思いますが、それに慣れていないと想像以上に短期的な成績に自分の足元が揺らいでしまいます。とりあえず担当先へ電話して「今月はこれをお願いします!」という焦りが生まれそうな営業をしている自分が浮かびそうなので私は手を出したくない業種です。
インセンティブの実態(平均額や支給基準)も確認し、安定性を重視しましょう。
8. 「初月から活躍できる!」「すぐに結果が出る」と短期成果を煽る
「即戦力として活躍」などを強調する求人は、教育体制がなく、数字を出せないとすぐに評価を落とされるケースがあります。これも経験不問に近い内容かと思います。
中長期で成果を出すタイプの40代営業には、相性が悪い職場かもしれません。
9. 「風通しが良い」「フラットな職場」など抽象的な表現ばかりの求人
「風通しがいい」「アットホームな社風」など抽象的な言葉しかない求人は、業務内容や評価制度の説明が曖昧で、実際には属人的・感情的な運営がされている場合があります。アットホームな雰囲気は、社会人経験が少ない方には良いと思いますが、20年以上も経験がある方ならアットホームも大事ですが、それ以上に大事なことがたくさんあるはずです。
40代にとっては、職場の雰囲気以上に「何を任され、どう評価されるか」が重要です。
10. 求人票に「伝えるべき情報」がごっそり抜けている求人
以下のような情報が抜けている求人は注意:
- 勤務地・配属先が不明(転勤ありの可能性)
- 勤務時間・残業時間に関する記載なし
- 業務内容が曖昧(飛び込みやテレアポの可能性)
- 研修・教育制度への言及なし
- 評価制度や昇給基準が書かれていない
- 平均勤続年数・社員定着率の記載がない
- 選考フローが不明確(常時採用の可能性)
情報を積極的に開示していない企業は、応募者に不利な条件を隠していることもあります。求人票に「何が書かれていないか」を意識しましょう。
もちろん、求人票に記載のないことはとりあえず、応募して面接を通じて確認することもできます。「働き甲斐がありそうな求人なのに、肝心の個々が抜けている!」など経験はあると思います。気になる求人はエージェントの担当に気になる求人であることを伝えた上で、求人にここが抜けているのですが、どうなっているでしょうか?など聞いてみるのも良いと思います。エージェントの担当は採用のみを担当しているケースと採用企業から案件を受けて自分で応募者を探しているケースがあります。後者の場合はその企業とも日ごろからやり取りをしていてどういう体質化を把握しているケースもあります。気軽にに教えてくれる方もいらっしゃいました。
まとめ:悪い求人を見抜いた上で、良い求人を探そう
40代の転職活動では、「魅力的に見える求人」よりも「避けるべき求人を見抜く目」が重要です。年齢と経験に見合った職場で、自分の力を発揮できる環境を探すためにも、今回紹介した10の視点をぜひ活用してください。特に②~⑨は、ある程度想像がつくかと思いますが、「若手採用を重視している」企業と判断できます。40代でも応募は出来ますが、書類で落とされる場合もあるでしょうし、実際に採用されたとしても「雰囲気が合わない」、「年下の上司が合わない」など不満が出てくる可能性もあると思います。40代には40代を求める良い求人は必ずあります。
良い求人は、残念ながらオープンな求人広告では出ていないことがほとんどです。求人を出す側もオープンに出してしまうとどんな人が応募してくるかわからないからです。やはりエージェントなどを通じて良い「非公開求人」に出会えるかが特に40代転職活動には不可欠だと思います。
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